RC造(鉄筋コンクリート)なのにうるさい?鉄骨との違いや防音性

賃貸ノウハウ

住まい選びで、防音性を重視する方は多いですよね。

しかし、防音性に優れているとされるRC造(鉄筋コンクリート)なのに、うるさいという声も聞こえてきます。

そこで、RC造でもうるさいのは本当か調査し、実際に鉄筋コンクリート造の防音性はどのくらいか解説します。

鉄骨との違いや、話し声、壁コンコン、足音がうるさいかなど、内見で確認するポイントも押さえているので、ぜひチェックしてください。

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RC造(鉄筋コンクリート)はうるさいは本当?

鉄筋コンクリート造の主なメリットは、耐久性や防音性に優れている点です。

しかし、中には以下の口コミのように、「RC造なのにうるさい」と訴えているケースもあります。

造りが鉄筋コンクリートだからと言って隣との壁が頑丈に防音されるかと言えば違いますよね。子供がワンルームを借りる時に言い訳の様に教えられたのですが建物の構造上、厚い壁と薄い壁とが大体交互になっている所が多いのでどうしても隣の音は聞こえます、との事でした。子供が借りていた軽量鉄骨のワンルームなんてひどかったですよ。引用元:Yahoo!知恵袋-鉄筋コンクリート(RC造)なのに隣の音がうるさいのって不良物件だと思うので損害…

RC造ワンルーム最上階角部屋に住んでいます。下の階の部屋からの騒音が気になります。話し声、扉の閉鎖音、トイレの水を流す音などです。RC造なのに下の階からの騒音に悩まされるなんて思ってもいませんでした。引用元:Yahoo!知恵袋-RC造ワンルーム最上階角部屋に住んでいます。下の階の部屋から…

鉄筋コンクリート(RC造)のデメリットとして、騒音が挙げられることは多くありません。

それでも、建物の構造や施工方法、築年数など、様々な要因に左右されて、防音性が十分ではない場合もあります。

鉄筋コンクリートなのにうるさいのはなぜ?

鉄筋コンクリート造でも、様々な理由で音が聞こえてしまうことがあります。

鉄筋コンクリートなのにうるさいのはなぜか、原因を探っていきましょう。

鉄筋コンクリートは音漏れしにくい?

鉄筋コンクリートは、木造や鉄骨造に比べて音漏れしにくいことが特徴です。

そんなRC造で音漏れが発生している場合、以下の要因が考えられます。

  • 隙間や構造的な欠陥がある
  • 壁や床の厚みが十分でない
  • 隣戸との間仕切りに遮音材が使われていない
  • 窓や換気口などの開口部から音が漏れる

鉄筋コンクリートを使っていても、構造や素材の防音対策が不十分だと音が漏れてしまう可能性があります。

防音性は築年数によって違う?

鉄筋コンクリートの防音性は、築年数が古いほど低い傾向があります

古い建物ほど防音への考慮が十分でなく、壁や床が薄かったり、使われている素材の防音性が低かったりするためです。

RC造の築35年ほどのマンションに住んでいます。階下の住民がベランダの引き戸を開け閉めする時の音と、カーテンをシャーッと閉める時の音が丸聞こえで物凄くうるさいです。…隣や下の階の部屋の住民が玄関ドアの鍵を開けたりドアチェーンをかけたりする時のカチャカチャという音まで丸聞こえです。引用元:Yahoo!知恵袋-RC造の築35年ほどのマンションに住んでいます。階下の住民がベラ…

また、建物の老朽化によって壁や床に隙間が生じ、そこから音が漏れることも考えられます。

一方、築年数が浅い物件は、遮音性能の高い部材が使われていることが多いため、防音性が高い傾向です。

賃貸の鉄筋コンクリートの音はうるさい?

鉄筋コンクリートのアパートやマンションは防音性が高い、と認識している方も多いでしょう。

しかし、賃貸物件の場合は分譲に比べて建築コストを抑えていることが多く、遮音対策が十分に施されていない場合があります。

特に、単身者向けの1kタイプの部屋は壁が薄い傾向にあり、隣人の生活音が気になるかもしれません。

鉄筋コンクリート(RC造)のラーメン構造は要注意?

鉄筋コンクリート(RC造)を構造的に見ると、ラーメン構造と壁式構造の2種類に大きく分けられます。

▼ラーメン構造と壁式構造の特徴

種類 構造 特徴
ラーメン構造 柱と梁で建物を支える 間取りの自由度が高い
高層マンションにも対応可
窓の大きさを広くできる
壁式構造 壁全体で建物を支える ラーメン構造より頑丈
凹凸のない室内にできる
遮音性に優れている

鉄筋コンクリートのラーメン構造は、防音という点では要注意です。

RC造であっても、ラーメン構造は壁の厚さが薄いため、音が漏れやすくなります。

鉄筋コンクリート(RC造)でラーメン構造かの見分け方は、平面図を確認しましょう。

ラーメン構造は室内に柱を表す記載があるので、一目でわかります。

鉄筋コンクリートなのに壁が薄いから話し声が聞こえる?

鉄筋コンクリートの建物でも、壁が薄いと話し声が聞こえる可能性があります。

壁が薄い場合、隣室との間仕切り壁がコンクリートではなく、石膏ボードなどの軽量な素材でできていることが多いです。

このような場合、防音性や遮音性が不十分なので、話し声や生活音が聞こえやすくなります。

鉄筋コンクリートなのにうるさい時の対策

鉄筋コンクリートでも、テレビの音やドライヤーなどの生活音に悩んでいる人もいますよね。

そんなときは、様々な対策を講じることで騒音を軽減することができるので、諦める必要はありません。

▼すぐできる騒音対策の例

  • 厚手の遮音カーテンを設置する
  • 防音シートを壁や天井に貼る
  • 防音マットやラグを敷く
  • 壁に吸音パネルを取り付ける
  • 窓に防音シートを貼る
  • ドアの隙間に隙間テープを貼る

一方、自分の家の騒音が近所の迷惑になっている可能性もあります。

自分が指摘された場合や注意をされるリスクを避けるために、以下の対策がおすすめです。

  • 家具を壁から5cmほど離して設置する
  • 家電の足に防振ゴムを取り付ける
  • クッションマットや厚手のラグを敷く

ご近所トラブルを避けるために、自分でも気をつけましょう。

鉄筋コンクリートの話し声は内見で確認!ポイントは?

生活音、特に話し声は気になりますよね。

鉄筋コンクリートであっても、外が静かで在宅している人が多い夜の声は聞こえやすいもの。

そこで物件選びの時、防音性がどの程度か確認しておくことをおすすめします。

ここでは、内見時に確認すべきポイントをご紹介します。

壁をコンコンしてみる

内見の際は壁をコンコンと軽く叩いて、音を確認しましょう。

鉄筋コンクリート住宅で隣がうるさいと感じる原因は、壁の薄さが大きいです。

コンクリートがしっかりと詰まっている壁は低い音がするので、防音性に期待ができます。

反対に、高い音がする場合は石膏ボードなどの軽い素材でできているので、音が聞こえやすいかもしれません。

足音がうるさいか確かめる

室内の床を歩いてみて、足音が響かないか確認します。

特に、フローリングの場合は、鉄筋コンクリートであっても足音がうるさいと感じやすいので注意が必要です。

上下の音の響き方

鉄筋コンクリートで上の階がうるさい場合、衝撃音(足音や物の落下音など)が伝わっている可能性が高いです。

一方、テレビの音や話し声など、鉄筋コンクリートであっても下の階がうるさいと感じる場合もあります。

可能であれば、上下階の部屋の状況も確認させてもらいましょう。

鉄筋コンクリート造の防音性はどのくらい?

鉄筋コンクリート造の防音性がどのくらいかを示す指標に、D値(遮音性能)やL値(床衝撃音)があります。

種類 指標の内容 特徴
D値 壁の遮音性能を表す 数値が高いほど遮音性が高い
L値 床衝撃音の遮音性能を表す 数値が低いほど遮音性が高い

RC造の防音性は、一般的にD-50〜D-60程度、L-50〜L-45程度とされています。

D-50以上を確保している壁は、隣の住戸の話し声がほとんど気にならないレベルです。

鉄筋コンクリートと鉄骨の違いは?

鉄筋コンクリート(RC造)と鉄骨造の違いは、以下の通りです。

種類 構造 特徴
RC造 コンクリートで固められた
鉄筋で骨組みを作る
耐久性・耐火性・
防音性に優れている
鉄骨造 鉄で作られた柱や梁、壁を
組み立てて骨組みを作る
建築費が安い
施工期間が短い

鉄骨造は鉄骨を柱や梁に使用した構造で、「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」の2種類があります。

RC造に比べて軽量で、広い空間を作りやすいというメリットがありますが、遮音性や断熱性はRC造に劣る傾向です。

軽量鉄骨の方が防音性は高い?

軽量鉄骨造は、6mm未満の薄い板で作られており、防音性は高くありません。

鉄筋コンクリート(RC造)と軽量鉄骨造の違いは、壁が薄く、音が響きやすいという点です。

鉄骨の中でも比較的安価なので、多くのアパートや小型店舗などで用いられています。

重量鉄骨の方が防音性が低い?

重量鉄骨造は、6mm以上の厚い板で作られており、軽量鉄骨造よりは音が聞こえにくいです。

しかし、鉄筋コンクリート(RC造)に比べると、重量鉄骨造の防音性はそこまで高くありません

強度は軽量鉄骨より強いため、戸数が多い大型のマンションで採用されています。

RC造とSRC造の防音性の違い

RC造とSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の防音性に、大きな違いはありません

SRC造は、RC造に鉄骨を組み合わせた構造で、RC造よりも強度が高いことが特徴です。

どちらも遮音性能のあるコンクリートが使用されていますが、実際の防音性は、建物の設計や施工方法に大きく左右されます

物件を選ぶ際には、構造だけでなく、フローリングやサッシなどに防音対策が施されているか確認しましょう。

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